離婚分割とは？（厚生年金を分割できます）

年金分割（離婚分割）とは、夫婦が離婚した場合、婚姻期間における標準報酬（厚生年金の年金額の計算の元となる金額）を分割させて、将来の年金に反映させる制度です。厚生年金の標準報酬額を分割する制度なので、国民年金を分割することはできません。

年金分割には「合意分割」と「３号分割」の２通りの方法があります。それぞれ、対象者が異なりますのでご注意ください。※年金受給中の方でも請求することができます。

合意分割とは二人の合意のもと、相手の厚生年金保険期間から保険料納付記録を分割してもらう制度です。

以下の方が対象となります。

① 平成１９年４月以降離婚された方

② 婚姻の取り消しをされた方

③ 事実婚の方で第３号被保険者の資格を喪失し、事実婚関係を解消したと認められた方

▸事実婚でも、年金分割はできる？！

① 婚姻期間（平成１９年３月以前の期間も含む）のうち、双方または一方に厚生年金期間。

② 事実婚の方については、第３号被保険者期間に対応する厚生年金期間 

上限２分の１。下限は標準報酬をもらう側の分割前の持ち分となります。

① 年金受給前の方

本人受給権発生後に受給が可能。すぐに何か効果があるわけではないですが、老後の年金が増えます。

② 年金受給中の方

分割請求月の翌月分から年金額が改定されます

原則、離婚成立後２年以内（裁判等をしている方は特例があります）

 ※平成２７年１０月１日より、厚生年金と共済年金が一元化したことにより、分割方法が少し変わりました。詳細は、年金事務所または社会保険労務士にお問合わせ下さい。

3号被保険者であった方は自分の一方的な請求で、2分の1の割合で分割してもらうことができます。

① 離婚をされた方など

② 配偶者の所在が長期にわたって不明な場合

平成２０年４月以降の第３号被保険者期間に対応する厚生年金期間（平成２０年３月以前は含まれません） 

標準報酬が分割される側の２分の１

①年金受給前の方

本人受給権発生後に受給が可能（すぐに効果はでませんが、老後の年金が増えます。

② 年金受給中の方

分割請求月の翌月分から年金額が改定されます

離婚成立後いつでも。（一部制約あり）

• 分割した時の見込額は50歳以上の方しか分かりません。
• 事実婚の方でも扶養に入れます。
• 事実婚の時期がある方は取り扱いに特例がありますので、請求の際にはご注意下さい。
• ３号分割の方は相手に同意なしで分割請求することができますが、分割される側が障害厚生年金を受給している場合は、３号分割はできません。

合意分割をする際は、お相手の方（代理人可）と年金事務所へ行く必要があります。

当事務所では、神奈川・東京にお住まいのお客様へ手続き代行を承っております。お相手の方と交渉するのが嫌と思っている方などこの機会に是非ご利用ください。

※ご注意ください。

請求者ご本人様からのご依頼で相手方の代理人なることはできませんので、あらかじめご了承ください。