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パワーハラスメントによる精神障害の労災認定とは?

今まで、職場のいじめや嫌がらせによる精神障害の労災認定はどういう立場であっても、ひとくくりにされて、審査されてきましたが、2020年6月より、上司と同僚に区別され、立場として優位性があるか、ないかも含めての審査基準となりました。

■パワーハラスメントの定義とは?

職場におけるパワーハラスメントとは、職場において行われる以下の3つの要素を全て満たす言動とされます。

  1. 優越的な関係を背景とした言動であって、
  2. 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
  3. 就業環境が害されるもの

今回の改正ポイントは?

今回の改正ポイントは「誰」が「あなた」に嫌がらせやいじめを行ったか?

 

上司ですか?それとも同僚ですか?

 

立場による優位性がポイントとなります。

■パワハラによる労災の認定基準とは?

いわゆる、優位な立場にある上司が下記のようなことを行った場合、パワーハラスメントとしての労災認定基準となります。

○ 上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた

  • 上司等から治療を要するほどの暴力や執拗な精神的な攻撃(人格否定や長時間の説教)をされたこと
  • そこまでではないものの、会社に相談しても適切な対応はしてもらえず、改善されなかった場合など

同僚の場合は今までと大体同じ

○ 同僚等から、暴行又はひどいいじめ・嫌がらせを受けた

  • 同僚等から治療を要するほどの暴力や執拗な精神的な攻撃(人格否定)をされたこと
  • そこまでではないものの、会社に相談しても適切な対応はしてもらえず、改善されなかった場合など

 

今までは同僚の場合、「大人数と結託して人格を否定するような言葉を執拗に言われる」など、具体的な内容が基準となっていましたが、今回の改正で、少しざっくりしたため、幅広く労災に該当できるようになったかと思います。

当事務所では、労災の請求代行を行っております。

パワハラの場合、相手方が事実を否定する可能性が高いため、証拠物件が大切な鍵となります。

ボイスレコーダーに録音したり、日記をつけたり、メールを保存しておいたりと、事実認定がされやすくなるよう、様々なものを残しておくことがポイントです。